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2005年9月定例議会

 今回の台風14号による災害により、不幸にも亡くなられた方々とその御遣族に対しまして、衷心よりお悔やみ申し上げますと共に、被害に遭われました皆様に心からお見舞い申し上げます。9月定例議会は29日、本会議を再開し、一般会計補正予算や市町村合併推進審議会条例など20議案、「イラク人道復興支援活動に派遣される自衛官を激励する決議」や意見書など10議案を可決、また請願2件を採択しました。知事の多選自粛条例案は賛成多数で継続審議とし、閉会しました。一般会計の補正額は約32億円で、総額は約6,042億円となりました。多選自粛条例案について、社民党県議団としては、「安藤知事個人を対象にする条例であれば、知事が本会議で4期目は出馬しないと宣言すれぱ済むことである」等々の理由で継続審査に反対をしました。自民党から提出された「イラク人道復興支援活動に派遣される自衛官を激励する決議(案)」には反対理由を明らかにし、反対をしました。

補正予算の主な内容
私が何回も議会で要望していた事業が今回の補正予算のなかで予算化されました。

  1. 小児救急医療電話相談事業・・・・事業費4,458千円
    事業目的  小児科医師や看護士が子供の救急患者などの保護者からの電話相談を受け付けることで、不安の解消や不要な受診を抑制し、また小児科救急医の負担軽減を図り、本来の小児救急医療体制を整備強化する。
  2. マンモグラフィ緊急整備事業・・・・・事業費56,000千円
    事業目的  乳がんは女性のがん罹患率第1位、また65歳以上女性の死亡第1位となっています。その早期発見に効果的なマンモグラフィ(乳房エックス線撮影装置)の検診機器を購入整備する事業者に経費の一部を助成するもの。今回助成する県内4事業所のうち2事業所が都城市の団体です。

女性副知事に坂氏(日体大教授)が決定
 安藤県政は、知事就任二年が経過し緊縮財政の中にも、障害者福祉や教育施策の推進に重点をおかれてきたことは一定の評価をするものです。九月県議会で、公約の大きな柱である女性副知事に、日体大教授の坂佳代子氏の提案がありました。坂氏は民間からの登用、宮崎市出身でもあり、代表質問直前まで賛意を示すことにしておりました。しかし、中山成彬文科省大臣の東京後援会副会長だったことが質問当日朝新聞で判明(実弟は私設秘書)。わが会派は、県政が一党一派に遍することがないよう公平公正、政治的中立であるべきと主張しました。賛成多数で可決されましたが、坂副知事へも是々非々で相対していくものであります。

知事多選自粛条例は継続審議
 任期を三期以内に自粛する条例案は、最大会派の自民党からも反対・慎重論が出て継続審議となりました。条例は安藤知事に限定して連続三期を超えないよう努めると定めています。そもそも多選を条例等で禁止することは、「法のもとの平等、立候補の自由などの点から憲法上疑義がある」と旧自治省時代に見解が出されています。また、連続三期当選を前提に条件が作られており、可決されれば県議会の総意において安藤知事の三期を認めたと県民が誤解しかねません。知事は四年ごとに審判を受け、四期目は自分の意志でやめれば足りることです。多選を認めるかどうかは県民の選択の問題であり、その弊害があるとするなら県民自体の問題です。私的なことを条例化するのは公私混同です。
 議案第9号「宮崎県知事の任期の期数に関する条例」反対討論

イラクに派遣される自衛官を激励する決議
 自民党より提出された「イラク人道復興支援活動に派遣される自衛官を激励する決議」は自民党・公明党の賛成によって可決されましたが、私は社民党県議団を代表し反対の討論を行いました。 反対理由として、(1)元々イラク戦争は、大量破壊兵器を持っている事を前提に米軍によって引き起こされたが、イラクには大量破壊兵器そのものが存在しなかったことをアメリ力調査団が発表している。パウエル前国務長官ですら、テレビのインタビューで、フセイン政権打倒の軍事攻撃を正当化した国連安全保障理事会での演説を、人生の[汚点]だとまで語っている。(2)2003年7月に成立した「イラク復興支援特別措置法」は、国論を2分した政治の産物であり、憲法にも抵触するおそれがあるにもかかわらず、自衛隊の多国籍軍参加を強行したことは、法治国家として許されるものではない。
 今、都城市では小中学生による自衛隊員への慰問の手紙の贈呈や懸垂幕を掲げるなどの行動が予定されていると報道されています。
危険なことに立ち向かう者に対して、無事帰宅・帰国を願うことは当然な発露ではありますが、「イラクヘ派遣される自衛官に対し、感謝と激励を申し上げる」と言う言葉には、出征兵士を見送った戦前の光景を思い出させます。
 二度と若者に銃をとらせてはなりません。今後とも、ねばり強く護憲・平和運動に邁進することを誓っています。

 議員発議案第10号 イラク人道復興支援活動に派遣される自衛官を激励する決議(案)反対討論


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